どうも、ヨーロッパだけで30カ国以上いったことある旅行会社勤めのしん(@worldtips0106)です!
この記事は、特別ゲストのゆかりさんをお迎えして、ヨーロッパ旅行は危険なのかどうか、トラブルに巻き込まれないために行うことを解説いただきました!ゆかりさんの経歴は以下のとおり。
ヨーロッパのプロとも言える方からアドバイスを紹介してもらったので、ぜひ最後までお見逃しなく!
では、ゆかりさんよろしくお願いします〜!
了解しました〜!ここからは私が解説していきます!
ヨーロッパ旅行の危険性を考える時、大きく2つのことが浮かぶのではないでしょうか?
- テロや戦争
- スリなどの犯罪
どちらにしても、日本よりはヨーロッパで起こる確率が高いことは事実です。しかし、日本で100%起こらないとも限りません。結論、100%安全な場所は存在しません。安全に旅行をするために、危険な目にあう可能性を低くする努力が大切です!
- 危険な地域に自ら行かない
- 危険から身を守るための対策をする
ヨーロッパ在住歴3年半の私が実際に体験したことを交えて、ヨーロッパ旅行は危険なのか?お話していきます。
ヨーロッパ旅行に戦争の影響は?【ヨーロッパ在住歴3年半と考える】
ヨーロッパ旅行は危険なのか?答えは、日本よりは危険です。
日々変わる世界情勢。少し前まではウクライナとロシアが戦争をするなんて思ってもいなかったことですよね?行き先を決める前に、まずは「外務省の公式HP」で各国の危険情報を確認することが大切です。
今や世界のどこにでも旅行に行ける時代。そして日本にいても絶対安全だとは言いきれません。テロや戦争についても自分ごととして考えてみましょう。
イギリスでテロが起こった2017年、私はまさにロンドンに住んでいました。日本にいると想像できなかった恐怖を感じたことを覚えています。
ヨーロッパで治安の悪い地域はどこ?
外務省により、危険と判断された国の中で、危険度最大レベル4の避難勧告地域を含むヨーロッパの国はこちら。
- ウクライナ
- ロシア
- ベラルーシ
また、アゼルバイジャンやアルメニア国境の一部の地域でも避難勧告が出ています。治安が悪いといえば、スリなどの犯罪を想像する方が多いと思いますが、世界では、命に関わる武力衝突が行われている国も少なくありません。
ただ「行ってみたい!」思いだけで旅行先を決めるのは危険!事前に行き先の現状を把握しておく必要があります。
【危険度レベル3:渡航中止勧告地域ありの国】
- ウズベキスタン
- キルギス
- ジョージア
- タジキスタン
- モルドバ
【危険度レベル2:不要不急の渡航を控えるべき国】
- コソボ
- トルクメニスタン
【危険度レベル1:注意すべき国】
- カザフスタン
- セルビア
- ボスニア・ヘルツェゴビナ(一部地雷が残る地域あり)
- クロアチア(一部地雷が残る地域あり)
ヨーロッパを安全に旅行するための11の対策
「私は大丈夫!」と思っている人ほど危険です!スリが日常的に行われているヨーロッパで何も対策をしないのは、「どうぞなんでも持っていってください。」と言っているようなもの。日本とはまったく違う!と意識することが被害を防げます。
1つずつ詳細を見ていきましょう。
①治安を事前にチェック
訪れる国や都市の治安はもちろん、宿泊するホテル周辺の治安も調べておきましょう。
- 国の治安:「外務省の公式HP」をチェック!
ヨーロッパでは、特にウクライナとロシア全域で退避勧告や渡航中止勧告が出ています。アゼルバイジャンやアルメニアでも国境付近で退避勧告が出ている地域もあるので、常に最新情報を確認することが重要ですよ!(2023年11月末時点)
- ホテル周辺の治安:大通りから離れた場所にあるホテルは危険です。必ず、人通りの多そうな通り周辺でホテルを予約しましょう!
また、安い!だけで決めるのも危険。セキュリティがしっかりしているホテルを選ぶこと!ホテル内で盗難にあう可能性も考えておく必要があります。
基本的に、私はホテルの金庫には貴重品を預けません!貴重品ポーチなどに入れて文字通り「肌身離さず」持ち歩きます。
②地下鉄は危険
スリにあう確率が高いのが地下鉄!特に危険な場所はドア近く。他の乗客から離れていること、盗ったらすぐ逃げれるスリには最適の位置です。また、犯人は1人とは限りません。どの方向から狙ってくるかわかりませんよ!
地下鉄に限らず、電車内でも必ずカバンは抱えて持ちましょう!チャック付きだからと安心していると危険です。
私も地下鉄で財布をすられた1人です… 1人の女性に話しかけられている間にもう1人が盗るという、グループでの犯行でした…
③電車で居眠りは厳禁
ヨーロッパでの居眠りは厳禁です!日本ではよく見かける電車内での居眠り。ヨーロッパでは居眠りをしていると、「狙って!」と言っているようなもの。酔い潰れた人以外、電車内で寝ている人は見かけません。
また、寝ていなくても、カバンは必ず膝の上に抱えておくこと。通路側に置いておくなんてもってのほかです!
居眠りや、カバンで席取りができる日本は平和すぎますね!!
④現金は最小限に
現金を持つなら、多くても日本円で1万円程度にしておくことをおすすめします。
ヨーロッパでは、少額でもカードで支払うことが可能!むしろ現金で支払えないこともあります。また、チップが義務でない国がほとんどなので、現金を使う機会はほぼありません。
カードなら、盗まれてもすぐ利用を停止出来たり、不正利用された場合でも保険で補償されたりしますが、現金を盗まれてしまうとあきらめるしかありません。
私が実際に財布をすられたとき、現金が数千円ほど入っていましたが、カードの不正利用は確認できなかったので、数千円のみの被害で済みました。
⑤支払いはカードで
ヨーロッパはカード社会です。買い物や、駅の発券機でもカードが使えます。むしろ現金が使えないことも多々。
しかし、ただカードを持っているだけでは安心はできません。スリやカードの不具合などのトラブルを想定して、2枚は持っておくこと。
VISAもしくはMastercard®を持っておくことをおすすめします。JCBカードやAMEXは使えないことが多いので注意です!
また、万が一盗まれた時のために、カードの利用を停止する方法も事前に確認しておきましょう!
イギリスに3年半住んでいましたが、現金を使う機会はほぼなく、財布いらずでした!他のヨーロッパの国に旅行する時も、基本的にカードだけで問題なしでしたよ!
⑥パスポートや財布は別の場所に
パスポートや財布、携帯電話などの貴重品は、同じ場所にしまわないこと。同じポーチなどにまとめておきたい気持ちもわかります。しかし、もしそのポーチが盗られたら?一気に全ての貴重品を失うことになります。
貴重品はそれぞれ小分けに別の場所に!が鉄則です!
チャック付きのカバンから財布をすられた時、パスポートはさらに内側のチャックの中に入れていたので、盗まれずに済みました。
⑦携帯電話の置き場所
携帯電話は身体とつなげておく!ショルダーストラップをつけておくと安心です。安全な日本と違い、ヨーロッパでは携帯電話を手に持っていても、ポケットに入れていても、盗られます!特にiPhoneは高額で売れるので狙われやすい。
また、日本ではやりがちな、レストランなどで携帯電話をテーブルの上に置く行為は大変危険です。何処かでスリが狙っています。
気づいたときには「ない!」ことも少なくありません。
ショルダーストラップをつけていても、都度確認をすることが習慣でした!それほど、携帯電話を盗られた話はよく聞きます。
⑧話しかけられたら注意
知らない人に話しかけられたら、まず貴重品を手でおさえること!スリは複数人で狙っていることも多く、他に注意を向けている間に盗られることも!
ヨーロッパでは、スリに限らずフレンドリーに話しかけられることも少なくありません。不意な出来事に対応できるよう、大事なものはセキュリティーポーチなどに入れて服の中にしまうなど、事前の対策が必要です。
イギリスでもよく、気さくに話しかけられることが多々。スリとは関係ないと思いつつも、貴重品チェックは習慣でした。
⑨リュックは前で持つ
リュックを背負うのは危険です!本来背負うものではありますが、ヨーロッパでは前で抱えて持ちましょう!理由は、背負うと後ろで何が起こるか何も見えません。
後ろのチャックを開けられるのはもちろん、ナイフで切って中のものを盗られる可能性もあります。リュックを背負うとしたら、盗まれても良いもののみを入れ、貴重品は別で持ちましょう。
現地の優しいおばさまが、「前で持ちなさい!危ないよ!」と教えてくれました!
⑩おしゃれは控えて!現地に馴染もう
服装はシンプルに!これが、スリに狙われないために出来ることの1つです。
ヨーロッパの人々の服装は、黒を基調としたシンプルスタイルなので、日本人のファッションは目立ちます。そして、狙われやすい。
旅行でおしゃれをしたい気持ちもわかりますが、被害にあうリスクを上げない意識も大切です。「おしゃれしている=旅行者」とすぐにバレてしまいますよ!特に、ブランド品など高価なものを身につけることは、絶対にやめてください!
高級レストランや劇場など、おしゃれをして出かける場合は、Uberなどを利用すると安心ですよ!
⑪夜は危険!出歩かない
ヨーロッパで、夜遅くに出歩くことは控えましょう!観光地であっても、夜遅くには人通りが少なくなり、犯罪に巻き込まれるリスクが上がります。
もし出歩く必要がある場合は、Uberなどを利用して出来るだけ歩かないようにすること!歩く場合も人通りの多い道を選び、裏道を通るのは避けましょう。
昼間は安全に歩けた道も、夜には雰囲気が一変することがよくあります。
被害にあったらどうする?【ヨーロッパ在住歴3年半が教えます】
危険な状況を作らないために、対策を徹底することが大切ですが、気をつけていても被害にあうことも!相手はプロなので一瞬の隙を狙われます。
そこで、万が一被害にあった時のための事前準備をご紹介します。この準備が無駄になることを願って…
①無理な抵抗はしない
盗られたとわかっても、無理に追いかけたり、携帯の位置情報から追跡したりしないこと!相手がどう反抗してくるかわかりません。モノを盗まれる以上の被害にあう可能性もあるので、潔くあきらめましょう。
安全な日本に住んでいると想像しにくいですが、抵抗することで命を失う可能性もあるのが海外。相手の要求に従うことも、身を守るためには必要なことです。
警察は、盗難くらいで動かないのが普通です。それほど、他の凶悪犯罪が起きていることを知っておきましょう。
②クレジットカードを利用停止に
盗まれたとわかったら、すぐにクレジットカードの利用を停止しましょう!急いでしないと不正利用のリスクが高まります。そんな時のために、利用停止する手順を事前に調べておくと安心ですね!
電話をする必要がある場合は、国際電話がうまく繋がらなかったり、通話料が高額になったりする心配もあります。オンラインで利用を停止できるカードを持っておくこともおすすめですよ!
実際に、携帯電話からの国際電話がうまく繋がらず、運よくホテルで電話を借りることができ無事に連絡できた経験があります。
③携帯電話をロック
携帯電話を盗まれた場合は、使えないように必ずロックすること!ロックしないと、携帯電話本体のみだけでなく、個人情報やカード情報までも盗まれる可能性も!
iPhoneでも、Androidでも紛失モードに設定ができるので、同行者の携帯電話やホテルでパソコンを借りるなどしてデータが盗まれることを防ぎましょう。iPhoneであれば、Apple Storeを探すのもありですね!
その際、ログインにIDやパスワードが必要なので、事前に控えておくと安心です。
SIMが入っている場合は、SIMの利用停止の手続きも忘れずに!
④最寄りの警察へ届け出を
スリなどの被害にあったら、最寄りの警察に行きましょう!保険の申請をする際や、万が一カードを不正利用された場合、パスポートの再発行にも、警察で発行される「盗難証明書」が必要です。
観光地では英語が通じることがほとんどですが、言葉に不安のある方は、翻訳アプリやポケトークなどの翻訳機を用意しておくと安心ですね!
私がスリの被害にあったスペイン・バルセロナでは、英語が通じました!そしてなんと、現金だけ抜かれた財布が後日戻って来ました。
⑤パスポートの盗難は大使館や領事館へ
パスポートを盗まれた場合は、最寄りの大使館や領事館へ行き、「パスポートの再発行」もしくは、「帰国のための渡航書」を発行してもらう必要があります。この場合も「盗難証明書」が必要なので、必ず最寄りの警察で発行してもらいましょう。
これをしないと日本に帰国出来ません…
パスポートを盗まれた場合に備えて事前に準備できることは…
- 最寄りの大使館や領事館を調べておく
- 戸籍謄本を取得しておく
- 縦45mm×横35mmの顔写真2枚以上(6ヶ月以内に撮影)
- 旅行日程が確認できる書類
ヨーロッパの女一人旅は危険?
男女問わず、ヨーロッパを旅行する際には気をつけるべきポイントが沢山!しかし、男性以上に女性が危険な目にあいやすいことも事実です。自ら犯罪をおびき寄せることにならないために、気をつけるべき点をご紹介します。
一人旅に限らず、2人以上の旅行でも油断は禁物ですよ!
女の一人旅で気をつける4つのこと
ヨーロッパ旅行で、女性が特に気をつけなければならないポイント4つがこちら。
- ホテル選びは慎重に(立地・セキュリティ)
裏路地のホテルは避けて、セキュリティがしっかりしたホテルを選ぶこと!内部の人が犯行に及ぶ可能性もあります。ホテル予約サイトの「安全度」や、口コミを必ずチェック! - 知らない人について行かない
バーなどで声をかけられたとしても、夜遅くなる前にホテルに帰りましょう。初めて出会った人、そして海外。何かあってからでは遅いです。旅行中は普段と違う行動をしがちなので注意ですよ! - モノを貰わない
親切でくれる場合もありますが、もしその中に薬などが入っていたら?常に万が一を考えることが重要です。 - 大きな声で!「No(ノー)」と言う勇気
海外では、日本人は断れない!という認識があるのも事実。嫌ならハッキリと伝えましょう。スリに付きまとわれていると感じたら、「ピックポケット(スリ)!」と叫ぶことで、周りが助けてくれます。
女性の一人旅は安全とは言えませんが、絶対に危険とも言えません。それは、日本にいたとしても言えること。
しかし、性犯罪などの暴力に巻き込まれるリスクが高いことを忘れてはいけません。自分で防げることは意識して対策しましょう!体格の大きさや力では敵いませんよ!
【まとめ】ヨーロッパ旅行で危険から身を守る15のポイント
大前提として、危険な地域に自ら行かないことは絶対に心得なければなりません。その上で、危険から身を守る15のポイントが以下のとおり。
- 治安を事前にチェック
- 地下鉄は危険
- 電車で居眠りは厳禁
- 現金は最小限に
- 支払いはカードで
- パスポートや財布は別の場所に
- 携帯電話の置き場所
- 話しかけられたら注意
- リュックは前で持つ
- おしゃれは控えて!現地に馴染もう
- 夜は危険!出歩かない
- ホテル選びは慎重に
- 知らない人について行かない
- モノを貰わない
- 大きな声で!「No(ノー)」と言う勇気
常に、「自分の身に起こるかもしれない」意識で行動することが大切です。せっかくのヨーロッパ旅行で悲しい思いをしないためにも、万が一に備えましょう。
ゆかりさん、ありがとうございました!
ヨーロッパは日本より気をつけなければいけないことはありますが、旅行できないほど危険ということは絶対にありません。
僕自身、ヨーロッパだけで30カ国以上行っていますが、危険な目にあったことは一度もなく、むしろ助けてもらってばかり。大好きな場所です。
以下の記事では、ヨーロッパ30カ国以上に行って気づいた、ヨーロッパ旅行の費用を抑えるコツをまとめました。
ぜひヨーロッパへお得に行きたい方は要チェックです!